おひとりさまの団地暮らしの日々

ファミリーのイメージが強い団地生活。ですがおひとりさまの人も結構多いんです。そんな団地の一人暮らしの日々を綴ります。

絶体絶命の大ピンチがいつのまにやら

焼け太りという表現が正しいかどうか、新型コロナウイルスで壊滅的な被害を受けているイタリアで、なぜか中国が感謝され始めているようです。
ちょっとびっくりしましたね。
今回の騒動の大元は、間違いなく中国政府の初期対応のまずさによるもの。
本来なら世界中から恨みを買ってしかるべきなのですが、まったく逆の現象が起きているとは。
 
EUが一枚岩になって対応すべきところ、各国が自国第一に走ってイタリアに援助物資を送らず、代わりにウイルス発生源の中国が支援の手を差し伸べたのがその経緯のようです。
 
一つ一つの国の力は弱くても、ヨーロッパの国々がまとまればアメリカやロシアといった強国とも対抗できるとしたのがEUの結成理由の一つ。
それが自国大事になってしまえば、イタリアの失望もわかります。
一方で、勝手に中国との結びつきを強めてしまったイタリアへの反発の気持ちもわからないでもないわけで、EUの溝はかなり深くなっているようです。
 
その間隙を中国がついたことになるわけですが、これはもうしたたかというしかないですね。
たいして高いものでもないマスクを送ることで感謝されるのですから、費用対効果は相当なものです。
 
日本人ならご迷惑をおかけしましたとばかりに、恩着せがましい行動をすることはまずないでしょう。
人がいいというか、バカ正直というか。
みっともないという意識が働きますからね。
 
対して、中国。
人の弱みにつけこむのは反発を生みますが、それとなくいい人ぶって支援の手を差し伸べる。
味方だと思っていた相手に裏切られ、逆に敵方と思っていたのに助けられる。
人の心理としたら、コロッといくでしょうね。
この騒動が終わったら、中国とイタリアは準同盟関係にまでなっていてもおかしくなさそうです。
 
さすがに中国が最初から意図した行動とは思えませんが、オセロのように絶体絶命の大ピンチを逆にチャンスにひっくり返す。
最近注目を浴びるようになってきた失敗学の恰好の研究テーマになりそうです。
 
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