案の定、大規模接種の予約システムについていろいろ騒動が起こっています。
でたらめな番号を入力しても予約がとれてしまうというもの。
とはいえ、これはちょっといちゃもんに近い内容。
わざわざ偽物のデータを登録して、鬼の首とったように騒ぐのはねえ。
防衛大臣が怒ったそうですが、当然です。
ブログネタで30分程度調べただけでこの状態は予想できたのだから、記事書きでお金稼いでいるのなら、もっと取材して突っ込んだ内容にしないと。
間違っても登録できるのだから1日1万人予約するとすると、1%の人が間違えても100人の人が接種できないことになります。
その時の対応をどうするのかを記事にすればよかったのに。
システムで検知できないエラーは、運用でカバーするしかないのだから。
今回の一番の問題は、データが各自治体にあるので国として一元管理ができていないこと。
日本に住所がある人は、日本国籍の有無に関わらず一意に決まるマイナンバーを持っています。
マイナンバーを共通データベースとして使えばよさそうなものですが、国は持っていません。
でもこれはわざとそうしているようです。
「マイナンバー制度における情報連携について」という資料が総務省のサイトに掲載されています。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000429540.pdf
マイナンバーのデータの一元管理を否定し、自治体・公的組織での分散管理を説明している箇所があります(18ページ)。
これは利便性よりも安全性を重視したからのようです。
平時ではこれでいいのですが、コロナ禍のような有事では裏目にでました。
今回を教訓にするのなら、有事の際だけ使用するデータベースを国が構築し、各自治体のシステムからデータ連動してもらうような仕組みが必要でしょうね。
でも分散管理の現状を、この人はわかっているのかどうか。
デジタル庁が発足していれば、システムが乱立せず予約システムの混乱もなかったとのこと。
システムが統一されるから、とでも考えているのでしょう。
システムは統一されても、データが自治体だけでクローズしているのであれば国や他の自治体はアクセスできません。
その垣根を外さないと意味がないのですが。
マイナンバーのシステムの肝は分散管理。
これをどうするかが、まず一番先にくる議論だと思いますが。
大臣には期待できないので、事務次官相当のデジタル監に就く人にがんばってもらいましょう。
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