フィラーという言葉はご存じでしょうか。
話をするときに、ちょっと言い淀んだ時に時間稼ぎのように言う「あのー」「えー」とか言うものです。
中には癖になっている人もいて、プレゼンなんかで「えー」を連発されるとそれだけで聞く気がなくなります。
日本語教師もフィラーがご法度。
文の代入練習でお題を出すときなどは特に注意します。
例えば、
「私は東京へ行きます。」の東京を別の街に変えて言ってもらうようなとき。
教師 「東京、大阪」
生徒A「私は大阪へ行きます。」
教師 「大阪、京都」
生徒B「私は京都へ行きます。」
教師 「京都、えーと仙台」
生徒C「私はえーと仙台へ行きます。」
というような笑い話のような展開になってしまうのです。
みんな教師の発する言葉に集中していますからね。
フィラーは、これから言うことがまとまっていない時や、自分の気持ちに反することを言うような時などに口から出てくるそうです。
上記の例では、初めから街の名前を紙にでも書いておけばフィラーが出てくることは、まずありません。
ところが、それを怠って頭の中に浮かんだ街を言おうとするから、思い出そうとしてついフィラーが出てしまうのです。
だから、普段あまりフィラーを使わない人が使いだしたら、何か都合が悪いことがあるんだなと予想できてしまうわけです。
その意味では、岸田さんはかなり心配。
総選挙直後の記者会見。
予め準備していたスピーチではほとんどフィラーが見られませんでした。
ところが記者との質疑応答では「えー」「まあ」がどんどん増えていきました。
自信がある内容なら比較的スムーズですが、アベスガ政権の尻拭い的なことを求められた時はとたんに増えました。
「俺に聞くなよ」というような心の声が聞こえたような気がします。
もうバレバレですね。
首脳会談とかで首相としての判断を迫られた場合、フィラーを使ってしまうと心の内がばれてしまいます。
岸田さんは話し方教室にでも通って、ここは無理にでも直してもらわないと。