久しぶりに万博の話題がニュースになっていました。
日本政府館とかの名前なのかな、政府のパビリオンで火星の石を展示するとのこと。
ニュースでは齋藤経産相が展示の意義を語っていましたが、どこまで本気だったか。
火星の石を持ってきたのは、まちがいなく70年の万博の月の石を意識しているからでしょう。
私も覚えていますが、月の石目当てに大勢の人が何時間もアメリカ館に並んでいました。
おそらくこの事実だけで「今度は火星の石だ!」とでも思ったのでしょう。
いやいや。
月の石が人気だったのは持ち帰ったアポロ11号のおかげ。
1969年の夏は大げさでなく、世界中がアポロ11号の動きを見守っていました。
日本のTV局も着陸時は特別番組を編成したほど。
成功した時はもう大騒ぎ。
そのアポロ11号が持って帰ってきた月の石。
見た目はただの石ころだったとしても、それは見たいと思うでしょう。
おそらくこの並んだ人たちの思いまでは今の万博担当者には伝わっていないのでしょう。
火星の石自体は貴重なものだったとしても、文字通り天から降ってきたもの。
そこにアポロ11号のようなストーリー性はありません。
つまりはただの石。
長蛇の列ができると考える方がおかしい。
なにかもっと目を引くような展示物はないんでしょうかね。