明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
さて昨日の大みそか、紅白も微妙だし何も見るものないなと思ったら、NHKBSで七人の侍やってた。
3時間半もある大作で何回もみているけど、見始めたらやめられなくなる問答無用の面白さ。
今みたいに伏線がどうだとか小難しいことを考える必要なし。
ただただ画面に圧倒される心地よさは、さすがに日本映画が世界に誇る一作。
私は宮口精二さん演じる久蔵のファンですが、今回は久蔵にやられまくる野武士の人たちの演技が目につきました。
野武士は馬に乗って襲撃してきますが、馬を操る技術が素晴らしい。
流鏑馬そのものの手綱を離して矢を射ったり、全力で走る馬を集団で急停止させてすぐに反転させたりなど。
かと思えば、走っている馬上で斬られて地面に叩きつけられるシーンなどあって、どんな人たちが演じていたんだろうと思います。
七人の侍はごく簡単に言うと勧善懲悪のストーリー。
これが面白くなるには悪役が魅力的でないといけない。
ところが七人の侍では野武士はほとんど描かれていません。
頭目と副頭目も最後の雨中の決戦でちょっと描かれる程度。
あえて人物に主眼を置かず、野武士という集団を悪役にしたのかもしれない。
その代わりに全員が超人的な馬の操縦術を備えていると。
まあ、私のような凡人が天才黒澤明の意向を推し量ろうなんて無理ですが。
とにかく1年の終わりにいいものを見せてもらいました。
何も考えずに見られるのは大みそかにはぴったり。
2025年の大みそかは洋画のスティングをやってくれないかな。