「人間は見たいものしか見ない」といったのはカエサルだとか。
たしか塩野七生さんのローマ人の物語で読んだ覚えがあります。
クリスマスが盛り上がっていないと書いたのは、わたしが単にクリスマスの情報をシャットアウトしているからかもしれません。
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ネットが広まる前は、主な情報源はTVと雑誌だったわけで、特にTVCMの効果は抜群でした。
この時期になると、丸井とアルペンのCMが深夜帯に流れまくっていました。これがクリスマスとスキーの盛り上げに一役買ったのは間違いないでしょうね。
見る側からするとTVは完全に受身の媒体。提供される映像に100%依存します。
選択の余地があるとすればチャンネルを変えることですが、変えた先でも同じものが流れていると、もはや洗脳です。
時は流れ、ネットで自由に情報を選択できるようになると、自分の好きなものを好きなように選べるようになりました。
ところが、選べるといっても検索サービスが表示させたものに限られます。
検索結果よりもっと他にもいいものがあっても、検索サービスに表示されなければないも同然。誰も知ることはありません。
昔はTV局様で、現在はGAFA様。
一見、自由度が増したようにみえても、実態は昔とあまり変わっていないようです。
クリスマスに興味のない私はクリスマスの検索をすることはありません。
こうなるとGAFA様がクリスマス関係のページを私に見せることはないでしょう。
興味のない人間に広告をうつのは非効率ですからね。
TVも同様で、民放地上波をみるのはテレ朝のグッドモーニングと報道ステーションくらい。
この両番組でクリスマスの特集やCMがないと、世の中クリスマス忘れたの? ということになってしまいます。
かくして、私の中ではクリスマスが盛り上がっていない、という結論になります。
こうなると、「人間は見せたいものしか見せてもらえない」というのがより真実に近いのかもしれません。
こうしてみると昔のほうがよかったのか、今の方がいいのかは意見が分かれるところでしょう。ただ、いまのほうが個人の動向を長期的に追跡できるわけで、気持ち悪さはありますね。
だから、個人情報保護の気運が欧米でひろがっているのでしょう。
その逆をいっているのが中国。個人の動向をきっちり把握しています。
便利なサービスを提供する一方で、個人を晒さないとそのサービスを受けることができない。
統治する方にすればこんなにいい時代はないでしょう。
データが覇権を左右する時代。中国が圧倒的に有利です。
やがて日本もアメリカも同様になるのでしょうか。
いまのアメリカみてるとそうならないとは言えないように感じます。
なんだかクリスマスのCMから話がずいぶん飛んでしまいましたが、米中冷戦の始まりともいえる年の暮れに、将来のことをちょっと考えてみました。(笑)
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