国語で文法が得意ではなかった私が、現在では偉そうに外国人に日本語を教えています。
学校文法では形容動詞だの連体詞だの難しそうな漢字の前に、お腹いっぱいになった記憶があります。
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当然、外国人に教える時にこんなめんどくさい表現は使いません。
せいぜい動詞と名詞と形容詞、それに副詞くらい。
このうち形容詞ですが、形容動詞との違いについて答えられる人はそんなに多くないのではないでしょうか。
高い
寒い
きれい
の3つをみてみましょう。
あの服は高いです。
今日は寒いです。
この部屋はきれいです。
文末に「です」をつけたらまったくかわりません。ところが、
あれは高い服です。
今日は寒い日です。
ここはきれいな部屋です。
となると、「きれい」だけ「な」がつきます。
名詞の前に形容詞を置くとき、「な」がつくものが形容動詞です。
つかないものが形容詞になります。
形容詞と形容動詞の違いは、否定形と過去形にも出てきます。
あの服は高くないです。
今日は寒くないです。
この部屋はきれいじゃないです。
形容詞 「い」→「くない」
形容動詞 文末が「じゃない」
あの服は高かったです。
昨日は寒かったです。
あの部屋はきれいでした。
形容詞 「い」→「かった」
形容動詞 文末が「でした」
こんな感じです。
外国人には、形容詞は二種類あると説明した方がわかりやすいのです。
形容詞は「い形容詞」、形容動詞は「な形容詞」という言い方で説明します。
一般の日本人はまず知らない表現です。
教える時は、高い・寒いが「い形容詞」、きれいが「な形容詞」として、それぞれ活用形も含めて教えていきます。
一度にすべて覚えられるわけもないので、当然間違えます。
「高いじゃない」とかですね。
でもなぜか上記のきれいを「きれくない」とする間違いはほとんどありません。
何十年か前、どこかのお笑い芸人が「好きくない」とか使っていましたが、このミスは少ないのです。
単純に「じゃない」をつければ楽だからでしょうか。
あと、動詞で学習初心者を苦しめる「て形」も形容詞でもしっかりでてきます。
高くて、おいしくない
きれいで、きもちいい
という感じです。
「~くて」「~で」ですね。
動詞と比べると楽ちんです。形容詞の活用は動詞の後でやることが多いですから、ここまできている学習者は簡単にクリアしていきます。
ところがこの形容詞活用で、最近の日本語の使い方で個人的に極めて気になる表現方法が使われるようになってきました。
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