おひとりさまの団地暮らしの日々

ファミリーのイメージが強い団地生活。ですがおひとりさまの人も結構多いんです。そんな団地の一人暮らしの日々を綴ります。

日本企業で働く外国人にN1の日本語力は必要ない

27日の日経一面をみてびっくり。
大卒外国人を採用するにあたり、日本企業の7割以上が日本語能力試験(JLPT)で最高水準であるN1相当の日本語能力を求めているとのこと。
その結果、N1を取得できていない外国人が日本での就労をあきらめるケースが続出しているそうです。

 

せっかく日本で働いてもいいと思う人が少なからずいるのに、なんともったいない。

www.nikkei.com

 

私見ですが、日本のビジネスシーンで必要とされるのはN2で十分で、N1までは必要ありません。
必要な人がいるとすれば、1時間くらい日本語で講演するとか、日本文学や日本の古典芸能などを海外に紹介するような仕事くらいでしょう。
N1ではかなり抽象的な表現の理解が必要とされるためで、実際のビジネス現場ではそんなに使いません。

www.jlpt.jp


おまけにN1取得は、特に非漢字圏の外国人にはかなりの高さのハードル。
日常会話レベルのN3からN2の合格のために必要な勉強時間に比べ、おそらくその倍は必要。
伸びしろが少なくなるからで、かなり細かいところまで勉強しなければなりません。
苦労してN1をとっても、働く先は給料激安の日本企業。
コストパフォーマンスが高くないんですよねえ。

逆に漢字圏の人にとっては漢字が多くなるので、なんとなく正解してしまいます。
いきなりN1を受験してあっさり合格する人もいて、そんな人は日常会話用の文法が定着していないこともあります。
マークシートでの選択式の試験なので、しょうがないのですが。

N1を求めている人事担当の人は、JLPTの試験問題を見て言っているのかははなはだ疑問。
一番難しい試験にでも合格しておいてもらわないと、くらいにしか考えていないのではないかと思います。


それよりもメールの読み書きの方が、よっぽど日本語使いとしては大事。
N2合格者を採用して、メールの研修でも受けてもらえば十分戦力になると思います。


さて、N1を要求している企業の社員さんたちは、日本語大丈夫でしょうか。
敬語がめちゃくちゃな日本人は珍しくありません。
敬語はJLPTではN3でよく出題されます。
日本語のレッスンでは敬語は初級レベルで学びますから、体系的な敬語教育を受けているのかわからない日本人よりもよほど信用できます。

外国人に高いハードル設けるより、自分の所の社員の日本語能力をチェックした方がよろしいのではないかな。