上級者向けの日本語レッスンでは新聞記事を使うことがあります。
学校が契約しているので日経電子版の記事をプリントアウトして使うのですが、学習者でネックになるのは漢字。
どんなに話すのが上手でも、すべての漢字を読める人はやはり少ないです。
紙の資料だと自分で辞書を開いて調べなければいけませんが、インターネット上のサイトだとブラウザのアドオンで漢字にフリガナを表示してくれるものもあります。
なので、できれば無料で読める記事を使います。
帰宅後にでも復習してほしいからです。
最近使ったのはこの記事。
雑誌「The Economist」の翻訳記事です。
無料で読めます。
日本の少子化はもうずいぶん前からですが、最近のアジア諸国の少子化は日本以上のスピードで進んでいるそうです。
理由として住宅コストの高さをあげています。
日本が少子化が進みながらも一定の出生率を保っているのは、住宅コストが東アジアの国々より比較的軽いから。
取り壊すのが簡単な木造住宅が多く、土地の所有者が古い住宅を壊して階数の多い住宅を建築したほうが経済的なメリットがあるからだそうです。
ということは、住宅コストがもっと下がったら出生率は上がるのかな。
「本当かよ」という気もしますが、住宅寿命の短いのをこんな見方もあるのかと、ちょっと驚きました。
100年以上使うのが普通のヨーロッパの住宅と比べて日本の家はすぐ壊すのでもったいない、というのがこれまでの日本の常識でしたから。
日本人は新築好きというのもあるでしょうが、これが少子化の進行を遅らせているというのは斬新な考えです。
ところで、日経電子版の記事はほとんど有料記事。
紙媒体でよむと全然大したこと書いていないのに、有料にする必要あるのかというような記事も多いです。
その点、エコノミストの記事が無料なのはどうなのかな。
逆ならわかるんですけどね。