おひとりさまの団地暮らしの日々

ファミリーのイメージが強い団地生活。ですがおひとりさまの人も結構多いんです。そんな団地の一人暮らしの日々を綴ります。

COCOA不具合の始末もお忘れなく

森さんの後任問題にみんな意識がいっていますが、COCOA不具合の件も忘れてはいけません。
朝日新聞が続報を出しました。
障害はすでに昨年の秋に外部から指摘されていたものの、厚労省が知ったのはその2カ月後だったそうです。

www.asahi.com

 


リンク先は有料記事なので全部読めませんが、中にはびっくりする内容が書いてありました。
9月28日におこなったバージョンアップについて、テスト環境が感染者側と接触者側の両方で行うべきところ、接触側だけでしかテストしていなかったそうです。

 

新しいシステムなり、アプリなりを稼働させる時はテストを行います。
そのテストに合格しないとリリースはできないのが普通。
だから、テスト項目とテスト結果のレビューを普通のプロジェクトでは行います。
おそらくCOCOAのプロジェクトではやっていないので、普通のプロジェクトではないことはわかりました。

だからでしょうか、リリースしていいよという承認は誰が行うのかがわかりません。
調べてみたんですけどね、本当にわからないのです。

 

一応、とりまとめとしては内閣官房の「新型コロナウイルス感染症対策テックチーム」というのがあります。
その活動記録は公開されていますが、昨年の9月17日の後は活動していないようです。

cio.go.jp


この中に、「接触確認アプリ及び関連システム仕様書 」という資料が公開されていて、その中に「テストに関する事項」という項目がありました。

ここでは、「開発者のテストに加え、ベータ版でのテストも検討する」と書かれています。
ということは、「アプリケーションの開発、運用・保守のオーナー」である厚生労働省はなにもテストには関与していないかのように読めます。
つまり、業者の手抜きテストの結果をそのままスルーしてリリースしたと思われます。

 

実際、朝日新聞の記事では厚労省の担当部署のコメントとして、不具合の情報の確認は委託先業者の責任と、業者に責任転嫁しています。
厚労省にはシステム運用の能力がないことがこれではっきりしました。
おそらく自分たちに何が足りないかもわかっていないでしょう。


それにしても、これらの記録を読んでみるといろいろ面白そうです。
時間がなくてななめ読みですが、当初決めた仕様がいつのまにかなくなっていたりしているようです。
どうしてそんなことになったのか、IT系のジャーナリストがどこかでまとめてくれないかな。


かといって、このままほったらかしでは国民が困ります。
仕様のレビューには第三者に入ってもらうとか、テストをテスト専門業者に頼むとか、いろいろ改革案は思い浮かびます。
そもそも開発の随意契約をした会社の実力が足りていたのか、どういう経緯で契約したのか、このあたりの疑問もでてきます。

 

何しろ首相自らお粗末とみとめているのだから、モリカケのような隠蔽工作もちょっと考えづらいです。
思い切り突っ込める案件なのだから、野党のみなさんは存在を見せつける絶好のチャンスなのですが。
ただ、こちらも突っ込みの能力が足りないかも。


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