上級者向けの日本語レッスン。
東京オリンピックの話題を取り上げることが多くなりました。
その中で、紛らわしい日本語の表現としてレッスンで使ったのが、分科会尾身会長の表現。
五輪開催について、「いまの状況でやるというのは普通はない」と言ったもの。
この「普通はない」には2通りの解釈が可能です。
・この状況では、普通はやらない
・普通行う規模ではやらない
マスコミも解釈に迷っています。
前者はこちら。
後者はこっち。
前者なら、開催そのものに反対ですが、後者なら開催が前提で規模縮小が条件となります。
いわば立ち位置が正反対。
日本人でも解釈に迷うのですから、海外メディアも当然迷っているようです。
日本語学習者の人は前者と考えていて、素直に読めば妥当な解釈だと思います。
実際、3日の国会答弁では「本来は、パンデミック(世界的大流行)の所で(五輪を)やるのは普通ではない」と言ってるので、前者の立場は明らか。
でも、マスコミ各社の見出しではほとんど後者の立場でしたね。
レッスンでは「やっぱりマスコミはオリンピックやりたいよね」という結論になりました。
それにしても、尾身会長は最初から「開催するのは普通ではない」と言っていればよかったのにと思います。
これまでも時々微妙な言いまわしがあったりして、日本語レッスンのネタにはなるので私はちょっとありがたいですけどね。
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