これまで韓国の駐日大使が決まっていなかったんですね。
今度来る人は日本語が理解できるそうです。
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記事でははっきりわかりませんが、わざわざ「日本語も理解できる」と書いていますので日本の事をよく知っているかもしれないという期待があるのかもしれません。各国の駐日大使には日本語がぺらぺらの人は少なくないのですが。
日本語を教える時に困ることの一つに、日本語だけしかない表現を教える時の説明です。
例えば、あげる・くれる・もらう(あげもらい表現)の説明。
Google先生が訳した英語ではそれぞれ、
give・give・get となります。
当たり前ですが、日本語と英語の単語が1対1で対応するものはそう多くありません。
give には渡す・述べる・預けるなど、getにはとってくる・聞き取るなど、いくつかの意味があります。
日本語のあげもらい表現には、ありがとうとか、うれしい気持ちが入ります。
簡単な表現で確かめてみます。
先生が賞品をくれた・・・〇
先生が宿題をくれた・・・×
という感じですね。
「あの野郎、やってくれたな」
とか逆の意味に使うこともありますが、それは皮肉の意味であって、本来の使い方ではありません。
この使い方を分かってもらわないと先に進めません。大体この後に、動詞+てあげる・てくれる・てもらうと、同じ意味の練習が待っていますから。
あげもらい表現は初級の後半に学習することが多いので、まだ語彙力はそれほどありません。
ここで安易にgive・getと同じだと後々苦労します。
渡すとか、受け取るとか同じ英語でも異なる日本語が対応することがあるからです。
ここで、「Aさん」と「私」がプレゼントのやり取りをしているときの表現を見てみましょう。
・Aさん→私
(a)Aさんがプレゼントをくれた
(b)Aさんにプレゼントをもらった
・私→Aさん
(c)Aさんにプレゼントをあげた
となりますね。
(b)と(c)は私が主体となった説明で、(a)はAさんが主体となった説明です。
もうひとつAさんが主体の(d)となるべき表現が日本語にはありません。
理由は諸説ありますが、レッスンの時に説明する内容としては、「私」があげたプレゼントが相手にとってうれしいかどうかはわからない。だからありがとうの意味がある、あげもらい表現には使わないのだ、という感じになります。
これに外国人学習者は驚愕します。
文法的に似ている韓国語母語の人も同様です。
「じゃあ、どうやって表現するんだ」と必ず聞かれます。
そこでありがとうの気持ちを使わなくてもいい表現を使うのです。
さっき書いた「渡す」や「受け取る」にはありがとうの意味はないでしょう。
日本人の謙虚さを示す一例として使わせてもらっています。
日本語が上手な外国人と日本語で話してみると、文法や発音は完璧だけど考え方が日本人とはちょっと違うなあとおもうことがあります。
さて、こんどの韓国の大使さんはどれだけ日本人の考え方が理解できているでしょうか。
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