序二段の力士の琴貫鉄がコロナを理由に引退したそうです。
気持ちはよくわかります。休場したいと申し入れたのに、それが認められなかったらしいので。
仕事と命とどちらが大切かといえば、答えは決まっています。
ましてや、力士は怪我予防のために脂肪という鎧を全身にまとっています。
一般の人よりはるかに重症化のリスクは高いでしょう。
実際力士の一人が亡くなっています。
ところが、これについて相撲協会の広報部長である芝田山親方が苦言を呈したという記事がありました。
ずいぶんひどいこと言うなあと思いましたが、この東京スポーツの記事を読むとちょっと違和感があります。
記事の構成は、
琴貫鉄がツイッターでコロナが怖いから引退と発表
→そういう人もいるだろう。本人がきめること
→コロナが怖いから休場させてでは理屈が通らない
というもの。
本人が判断することと言っておいて、コロナで休場が筋が通らないというのはロジック的に意味不明。
別に廃業届けをそのまま受理すればいい話です。
なにかよくわからないので、他の新聞社の記事を見ると違うニュアンスの発言だったようです。
スポニチの記事構成はこんな感じ。
相撲協会は力士のSNSを禁止している。
→琴貫鉄がツイッターでコロナが怖いから引退と発表
→そういう人もいるだろう。本人がきめること
→琴貫鉄が引退の経緯などをSNSで発信していくと発表
→引退したからSNSを使ってコロナが怖いから休場させてくれは理屈が通らない
スポニチの記事では、引退するからといって禁止されているSNSを使って引退を宣言するのはちょっと違うでしょ、というようにとれます。
この内容なら理解できます。
廃業するなら決められた手順でやれという、一般企業ではごく普通の話です。
会社辞める時にTwitterだけで認める会社があったら見てみたいものです。
まあ、芝田山広報部長がどんな意図で言ったのかは本人でなければわかりません。
でも相撲協会が安全対策に力を入れているのは見て取れます。
それが力士に伝わらなかった悔しさはあるでしょうね。
スポニチと東スポでは、読者の受ける印象はかなり違います。
東スポはSNSのことがすっぽり抜けています。
わざとなのか、本気でそうとったのか。
情報発信の難しさを改めて思わされますね。
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