おひとりさまの団地暮らしの日々

ファミリーのイメージが強い団地生活。ですがおひとりさまの人も結構多いんです。そんな団地の一人暮らしの日々を綴ります。

観測史上「最早」は、「さいはや」か「さいそう」か

今年の桜は観測史上最も早く咲いているところが続出しています。
天気予報の字幕では、毎日のように「史上最早」という言葉が使われています。

weathernews.jp

 


漢字とは便利なもので、それぞれの言葉の意味合いがわかっていれば、言葉を知らなくてもどんな意味か想像できます。

実は最も早いという意味での「最早」という言葉はありません。
辞書にある「最早」は「もはや」ですからね。

「最速」はあるんですが、どうして「最早」がないのかはわかりません。
言葉がないので、当然読み方もありません。
ある天気予報では、「さいはや」と言っていました。

「さい」は音読み、「はや」は訓読みですから、いわゆる重箱読み
悪いわけではないですが、やっぱりちょっと違和感があります。
無理矢理読むなら「さいそう」のほうがよさそうですが。


ちなみに、反対の最も遅いを表すだろう「最遅」についても同じように辞書にはありません。
こちらは「さいち」をよく耳にします。
以前、スケジュールの打ち合わせをしていた時に、「さいちでいつまでにできますか?」という表現を使われたことがあります。
初めて聞いたときは意味がわかりませんでしたが。
こちらは両方とも音読みです。

「さいはや」なら「さいおそ」でもよさそうですけどね。
逆に「さいち」なら「さいそう」でしょうか。

 

漢字の読み方はルールがありそうでないので、日本人も混乱します。
これが日本語学習者となると、いい加減にしてくれという感じが見て取れます。

中級以上くらいになると、日本語長文の文章を読んでもらいます。
大体漢字の読み方を間違えます。
そのままにするわけにはいかないので、都度指摘しますがだんだんいらついてくるのがわかります。
日本語ネイティブなら、音読み・訓読みは肌感覚でわかりますが、学習者にはそれは無理。
かくして、覚えるしかないという結論になってしまいます。

日本語は難しいという意見には賛成しかねますが、漢字の読みを覚えるのは死ぬほど大変というのなら同意します。


ここ数日批判を集めている自民党の二階幹事長の言葉、「他山の石」。
誤用の多い言葉ではありますが、二階さんの使い方は根本から間違っている感じです。

www.bunka.go.jp

 

意味のわかっていない言葉は使わなきゃいいのにと思います。

私がおやっと思ったのは「たざんのいし」という言い方。
文化庁の記事にあるように、「他山の石」は中国の詩経を元にした言葉。
なら全部音読みの「たざんのせき」になりそうですが、そうではありません。
熟語ではないからなのかなあ。


間違いついでに二階さんも「たざんのせき」と言っちゃえばよかったのにね。


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