エリザベス女王の即位70年記念式典が行われ、日本でも大きく報道されました。
日本語レッスンでは海外の注目イベントがあると、それをネタにできるので大助かりです。
今回ならイギリス人相手なら特に喜びそうですが、油断していると落とし穴にはまります。
同じイギリスでもイングランドとスコットランドとでは実はなかなか歴史的に複雑。
スコットランドで連合王国からの独立を支持している人は半分近くいます。
生徒さんがスコットランド出身だと、イギリスネタは少し気を使いますね。
ちなみに、ラグビーやサッカーでスコットランドの国歌的位置づけで歌われるのが「Flower of Scotland」。
スコットランド国歌 歌詞の意味・和訳 Flower of Scotland
歌詞の一部に、
エドワード軍への決死の抗い
暴君は退却し 侵略を断念せり
というものがあります。
もう「この恨み、晴らさで置くべきか」というような執念を感じます。
ちなみにこのエドワードは、プランタジネット朝のエドワード一世と二世のことかと思われます。
時は流れて、現在のエリザベス女王はウインザー朝。
始祖のジョージ5世は、ドイツ系の血筋の人。
スコットランドの人が現在の王室にどんな心境でいるのかはわからないですね。
ニュースで記念式典についての市民のインタビューが映っていました。
「イギリス人としての誇りを感じています」
という字幕が表示されましたが、音声は流れていませんでした。
この「イギリス人」がUKの国民のことなのか、イングランド人のことなのか、ちょっと気になりました。
生徒の国の歴史は勉強するようにしているのだけれど、イギリスはもう複雑で覚えきれません。
アメリカだとせいぜい250年くらいだから大したことはありませんが。
せっかくだから、歴代のイギリス王室についてニュースで詳しく説明してくれればよかったのに。