「頼朝さまのご恩は山よりも高く海よりも深い」というのは北条政子の名演説で有名なフレーズ。
本当に言ったのかどうかはわかりませんが、演説についてはNHKの学校教育用のサイトでも使われています。
この演説がなければ、鎌倉幕府と朝廷との間で争いの起きた承久の乱で、上皇方についた御家人がいたかもしれません。
そうなっていたら徳川時代まで長く続く武家政権はなくなっていたかもしれず、日本史上でも重要な演説です。
11日の「鎌倉殿の13人」でこのシーンが放送されました。
ただ「山よりも高く～」の部分は、ちょっとひとひねりしていたところが三谷脚本ならでは。
北条政子の役を演じると決まったら、この演説をどうするというのが頭に浮かぶはず。
演じた小池栄子さんは、たぶんイメージしていた内容と違っていたのではないかな。
まあ、でもすごい演技でしたね。
紙に書かれていた原稿を放り出して自分の言葉で語りかける様は、官僚の書いた答弁資料を棒読みする政治家にも見習ってほしいもの。
いつの世も、人の心を打つのは自分の気持ちがあふれ出る言葉。
実際に行われた演説もあんな感じだったと思われるほど。
それにしても、小池栄子さんすごい女優さんになりました。
過去の大河ドラマで北条政子を演じたのは栗原小巻さんや岩下志麻さんなど大物がずらり。
小池さんもこの仲間に入ったどころか、政子のイメージまで塗り替えてしまいました。
もう立派な大女優でしょう。
いよいよ来週は最終回。
義時の死がどういう風に描かれるかが注目を集めていますが、義時より長生きする政子がどう扱われるかも気になります。
M-1とかぶってしまいますが、どうしようかなあ。
