日本語レッスンの準備に必要不可欠なのが例文の準備。
初級レベルならそれほど苦労しませんが、中級レベルになると一苦労。
そこでChatGPTを使うことが増えてきました。
数作ればそこそこの例文が集まりますが、今回の「~がち」は使えない例文ばかり作ってきました。
「Aがち」という表現は、マイナスの状態Aになる傾向や頻度が高いというもの。
動詞の連用形(日本語教育ではマス形)と名詞に接続します。
彼は失敗を人のせいにしがちだ。
曇りがちの天気が続きます。
といったところ。
ところが、ChatGPTに作らせたのがこれ。
ここまで使えない例文は初めてです。
助詞の「が」のあとに接続しています。
「がち」の前に助詞はないからと、名詞か動詞でもう一度作り直してもらったのがこれ。
しがち、なりがちはまあOKですが、それ以外はほぼダメ。
それではと名詞で作ってもらうと、
これも8割がたはボツ。
もし生身の人間がこんなもの作ってきたら、バカにしているのかと怒りだすところです。
どうやらChatGPTには、「がち」の持つ意味は取り込まれていないようです。
生徒さんには学習する表現を使って文を作ってもらうのですが、もし「がち」でわけのわからない文を作ってきたらChatGPT使ったのがバレバレです。
さて、文科省が生成AIを使う時のガイドラインをまとめました。
この中で適切な例として挙げられているのが英会話の相手として使うこと。
大丈夫かな。
文法的なミスはないだろうけど、実際の場面で使うのがふさわしい表現なのかはちょっとわからない。
同じ表現でも相手の機嫌次第では怒らせてしまうこともよくある話。
ChatGPTにはない感情が人間にはあります。
先生方はしっかりとコントロールしてほしいけど、大変だろうな。