初級者向け日本語レッスンで扱う表現に「~たほうがいい」があります。
「遠いのでタクシーに乗った方がいいですよ。」
とかですね。
ここで学習者の人が混乱するのが、未来のことを言っているのになぜ過去形の「乗った」を使うのかということ。
確かに「~た」は過去を表現する語尾ですが、完了形でもあります。
「食べる→食べている→食べた」という流れの最後ですね。
なので、上記の文の「乗った」は単に過去の事実を示すのではなく、タクシーに乗って現地に着くというのをひとまとめにしておススメするという表現になります。
この時期に使う例文として毎年使っているのが、「冬はフグを食べた方がいいですよ。」です。
日本在住の人でもフグを食べたことがある人はあまり多くない印象です。
フグは毒があることを大体知っていますからね。
だから、免許をもっている板前さんが作るフグ料理は安全だよ、という意味も込めてこの例文を使っています。
すると「じゃあ食べてみます」が使えるので、「~てみます」という表現も覚えられます。
フグみたいに生死に関わるものは少ないですが、しょっちゅう起きていてせいぜいロールニュースにしかならないのがアニサキス症。
七転八倒する痛みらしいので、フグ料理よりもよっぽど危険。
刺身や寿司が大好きな人は多いので、もっと警戒してほしいけどな。
「生魚を食べる時は、アニスキスをしっかり見た方がいいですよ。」
を例文に付け加えるかな。